ポールウォーキングとノルディックウォーキングの違いと、それぞれの特徴について
どちらも専用ポールを手に行うエクササイズウォーキングですが、顕著な違いは、ポールの形状と突き方にあります。
またそれに伴うグリップ形状もかなり異なります。
いうなれば、この2つのメソッドは似て非なるものといえます。
ポールウォーキングの特徴
Fore Point Touch Method(フォア・ポイント・タッチ・メソッド)とは、文字通り、Fore(前方)のPoint(地点)にTouch (置く)Method( 歩行法) のことをいいます。メタボリックシンドローム・ロコモティブシンドローム対策のひとつとして開発されました。また、狭い日本の道路にあっても、自宅周辺でも、安全かつ確実に再現できるウォーキングエクササイズが目標となりました。言い換えれば、「在宅で可能、一旦歩行技術を覚えてしまえば指導員がいなくても確実に再現できる、狭い日本でも他人に迷惑をかけない、骨・関節に対するマイナス要素がない」ことです。つまりポールウォーキングはメディカルを背景に誕生した健康増進のための身体活動法といえます。
ノルディックウォーキングの特徴
ノルディックウォーキングの一番の特徴は “ポールを後方へ押し出す「スキーウォーク」” です。 ノルディックウォーキングは、生涯を通じて楽しみながら健康づくりのできるスポーツ&レクリエーション活動として確固たるポジションを築きました。上肢を積極的に使うノルディックウォーキングは通常ウォーキングと比較して、心拍数5~10拍/ 分増、約20%増のエネルギー消費量が得られます。ポールは踏み出す踵付近を突くようにして、肩甲帯と体幹部の動きを使ってポールをできるだけ後方へ押し出すスキーウォークが特長です。スキーのポールのような形をした専用ポールを両手に持ってウォーキングすることで、通常のウォーキングでは使わない腕、上半身の筋肉など全身の筋肉を使うエクササイズ効果のある、誰でも簡単にできる運動です。つまりノルディックウォーキングは比較的体力のある健康な方が郊外でおこなうレジャースポーツ的位置づけになります。
歩行スタイルのポジショニングチャート
体力をヨコ軸、空間余裕をタテ軸にマッピングした場合のポールウォーキングとノルディックウォーキングのポジショニングは、およそ以下のようになるものと思われます。
ポールを手にした歩行スタイルが、我が国に浸透するためには、この2つのプログラムのシナジー性(相乗効果)を発揮することがサクセスキーといえます。